コカコーラ、インドで工場閉鎖。地下水の過剰使用で敗訴

インド北東部の都市、ワラーナシーで、裁判所は地下水を過剰使用しているとの地元住民の主張を認め、飲料製造最大手のコカコーラ社に対して工場の閉鎖命令を出した。

 

(コカ・コーラ本社前での抗議活動 ©Kasuga Sho. Creative Commons license.)

要約元記事:Coca-Cola Forced To Shut Bottling Plant in India. CorpWatch Blog
画像:引用元同記事

閉鎖の命令が出たのはインド北部のウッタルプラデーシュ州にあるメディガニ工場。1999年の操業開始以来、ワラーナシー周辺の住民の反発を高めていた。

今回の判決について住民を支援する人権擁護団体、ロク・サミティの設立者、ナンドラル・マスタル氏は「住民の土地を取り戻すことを目指す。コカコーラ社がこの地から撤退するまで活動を続ける」と強調した。同氏によると、コカコーラ社はコーラ1リットルの製造に3リットルもの水を使用しており、水不足が頻発するインドに大きな負担になっているという。中央地下水局(CGWA)は2013年の報告書の中でコカコーラ社の工場操業により13年間で水質が「安全」から「危険」という水準にまで悪化したと指摘している。

さらに住民らは村役場の土地を違法に使用しているとも訴えている。2003年、2012年にはウッタルプラデーシュ汚染管理委員会(UPPCB)がコカコーラ社への調査を実施。同社がCGWAから許可を得ることなく製造量を1,5倍増やした上、水の使用量や廃水量を報告せずに操業を続けていると指摘した。

周辺の15村議会は2010年、干ばつの頻発地帯で飲料水・農業用水が制限されていると主張し州政府に陳情書を提出した。村のひとつ、ナゲプルパンチャヤット村のムケシュ・シ ャルマ村長は「ここでは村民や農民が水不足に悩む一方、コカコーラ社は利益追求のために地下水を使い続けるという不正義がまかり通っている」と述べている。

一方、コカコーラ社は今回の決定に関して、インドの環境関連裁判における最高裁である国家自然法廷に対して控訴する方針を明らかにしている。同社は声明の中で「われわれは責任を持って正当に水を利用している。水は地域に重要であるように、我が社の運営にも必要不可欠なもの。それゆえ持続的な水資源については利害関係を共有している」とした。

ケララ州プラチマダでも2004年、水の過剰使用が問題となりコカコーラ社の工場が閉鎖に追い込まれている。その後、ケララ州は同社に対して上限4700万ドルの損害賠償請求を可能にする法律を成立させた。そして2013年、ウッタラーカンドのチャルバでは、住民らの反発によりコカコーラの工場建設計画が破たんしている。

また同社について、ニューデリーにある環境系シンクタンク、科学・環境センター(CSE)は2003年の報告書の中で、欧州連合の定める安全基準の30倍もの農薬が入っている飲料としてコカコーラを挙げている。コーラにはクロルピリフォス、DDT、リンダン、マラチオンなどの農薬が含まれているという。

CSEは声明の中でコカコーラやペプシコーラなどについて「発がん性や神経、生殖機能への悪影響、不妊、免疫機能障害などを引き起こしうる農薬や殺虫剤が高いレベルで含まれていることが確認された」と指摘している。

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